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よくあるご質問

部門ごとによくあるご質問をQ&A形式でお答えいたします。

表面処理部門METAL FINISHING

どんなものにめっきはできますか?

日本で最初に電気めっきの実験を行ったのは、幕末の蘭学者「川本公民」だといわれています。その技術を用いて、鹿児島藩主「島津薩摩守斉彬」がよろいやかぶとなどに金や銀の装飾めっきを行ったのが日本の電気めっきの始まりだといわれています。
現在は、鉄の表面には錆を防ぐ目的でニッケル、銅、亜鉛、スズめっきなどが施されています。また、プラスチックへのめっきは自動車に、プリント基板やセラミックなどへのめっきは電子デバイス向けに広く利用されています。

めっきはどんな役割を果たしていますか?

電子デバイスの世界では、めっきはプリント基板の表裏や内部の層を電気的に接続して、デバイスの軽薄短小化に貢献しています。自動車業界では、車体の軽量化を目指して一部の素材が金属からプラスチックに置き換わっており、加飾めっきがプラスチックをメタリックに輝かせる役割をしています。防食めっきは産業用機器、自動車部品、構造物に利用されており、金属の腐食を防ぎ、外観を保つ役割をしています。

耐食性に優れためっきはありますか?

耐食性を目的とするめっきには、耐食型めっきと犠牲防食型めっきがあります。耐食型めっきの代表例は、鉄上の銅/ニッケル/クロムめっきで、ニッケルめっき皮膜がバリア層となって下地である鉄を腐食から守っています。犠牲防食型めっきの代表例は、鉄上の亜鉛めっきです。鉄より卑な金属である亜鉛が優先的に溶解して長期間腐食を防止するため、鉄塔や鉄橋などの構造物に利用されています。

高硬度のめっきはありますか?
どのぐらいの硬度が得られますか?

印刷用のロールやシリンダーなど高硬度が必要とされる部品には、工業用(硬質)クロムめっきが広く用いられています。通常、工業用クロムめっきの皮膜は、高硬度で耐摩擦性、耐食性に優れており、ビッカーズ硬さ(Hv)800~1000の硬度が得られます。ただし、環境問題の観点から、また、硬質クロムは素材の形状によっては均一に析出しにくいことから、一部では工業用クロムめっきの代わりに無電解ニッケルめっきが使われています。

抗菌性に優れためっきはありますか?

当社は、上品な赤みを有し、アクセサリー、エクステリア、インテリア用品に最適なスズ-ニッケル系の合金めっきを開発しました。この製品は耐水性に優れており、ボタン、スイッチ、キッチン、トイレ部品などに最適です。また、ニッケルアレルギー対策として、銀白色で高級感のある銅-スズ系の合金めっきも開発しました。この製品は耐温水性に優れており、環境配慮型の製品です。資料請求・お見積もりにつきましてはお気軽にお問い合わせください。

耐摩耗性に優れためっきはありますか?

ロール、シリンダーなどの機械部品には、表面の摩耗を抑えて部品の寿命を延ばすために、工業用(硬質)クロムめっき、無電解ニッケルめっき、電気・無電解のニッケル系複合めっきが利用されています。当社は、相手となる材料、使用条件、潤滑材(潤滑油)の有無、要求される皮膜硬度に応じて、最適なめっきをご提案いたします。

アルミニウムにめっきはできますか?

鉄の比重は7.8ですが、アルミニウムの比重は2.7です。軽くて丈夫なアルミニウムは、自動車、産業用部品などに広く用いられています。アルミニウムは酸化しやすい金属で、表面に酸化皮膜を形成していますので、めっき前にジンケート処理と呼ばれる置換処理を行います。ジンケート処理によって、アルミニウム上に無電解ニッケルめっきなどの皮膜を密着よく形成することができます。

プラスチックにめっきはできますか?

自動車部品の外観・意匠性の向上、耐熱性、耐キズ性、耐候性の改善にプラスチックめっきが用いられています。一般的にプラスチック上へのめっきにはABS樹脂が使われています。ABS樹脂の場合には、まず、エッチング工程でABS樹脂中のブタジエンを溶解して、表面に微細な凹凸を形成します。続いて、めっき反応を促進するキャタリスト処理を行うことで密着性に優れたニッケル・クロムめっきを行うことができます。

アルマイト処理とは何ですか?

アルマイト処理とは、アルミニウムを陽極で電解して、アルミニウム上に酸化皮膜を形成することをいいます。酸化皮膜を形成することで、アルミニウムの耐食性、耐摩耗性などを向上させることができます。さらに、染色処理を行うと、透明の陽極酸化皮膜(厚み 約10μm)に染料が吸着されて、アルミをさまざまに着色することができます。この技術はスマートフォン・電子デバイスの筐体、カメラなどの光学機器、自転車などに広く利用されています。

めっきの密着性を向上させる方法を教えてください。

素材にめっきを行う際に、表面に酸化皮膜、異物、さびが残っている、または、ピンホールや不均一層があるなど素材の表面状態にばらつきがあると、めっき後に密着不良が起こることがあります。前処理を十分に行い、めっき前の素材表面を均一で清浄な状態にすることが密着力のポイントです。当社は、素材に応じて前処理から後処理まで最適な工程をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

めっきした品物にもう一度めっきすることはできますか?

めっき品に不具合があった場合、その品物を専用のはく離剤で再生して、再度目的の表面処理を行うことがあります。ただし、素材によっては、はく離によって寸法の減少や外観の悪化が起こる場合がありますので、注意が必要です。当社は素材やめっき皮膜に応じて、さまざまなはく離剤を取り揃えております。

無機材料部門INORGANIC MATERIALS

電子デバイス用のガラス製品はありますか?

抵抗器、コンデンサ、インダクタ、LED、太陽電池、燃料電池、センサ、サーマルヘッド向けの製品をご提供しています。求められる絶縁抵抗値とご希望の焼成条件に応じて、焼結助剤、封着、カバーコート、オーバーコート、グレーズ用製品を多数取り揃えております。必要な耐薬品性、耐めっき性、作業条件をお聞かせいただけましたら最適な製品をご紹介いたします。

自動車用ガラスエナメル(ガラスカラー)はありますか?

当社の製品は、クルマのフロントガラス(合わせガラス)、リアガラス、サイドガラス(強化ガラス)などに使用されております。自動車のガラスは接着剤で車体に貼り付けられており、黒色のガラスエナメルは接着剤を紫外線から守るという重要な役割を果たしています。当社では、合わせガラス用に、プレス曲げおよび自重曲げ対応製品、強化ガラス用に銀スルーおよび銀隠蔽タイプの製品を販売しております。

装飾用ガラスエナメル(ガラスカラー)で新しい色の調色はできますか?

奥野製薬工業のガラスカラー(焼き付け用ガラス絵の具)は、ガラスびん、コップや自動車・鉄道の窓ガラスに広く用いられており、飲料びんの部門では、国内シェア100%を誇ります。グラス、タンブラー、ガラスボトル、飲料びんなど多数の実績がございますので、まずはお気軽にご相談ください。

耐水性・絶縁性に優れたコーティングはありますか?

当社は、シリカ系の絶縁コーティング剤を開発いたしました。製品名は「Protector」シリーズで、アルミニウム、マグネシウム、磁性粉末や、高防食・高絶縁を必要とする電子部品に耐水性・絶縁性にすぐれた高密着のシリカ系薄膜を形成することができます。80~200℃程度の低温硬化により高機能コーティングを行うことができ、実績も多数ございますのでお気軽にご相談ください。

シリカ系コーティング剤の特長を教えてください。

従来、ガラス粉末によるコーティングでは500℃以上の熱処理が必要でした。当社のシリカ系コーティング剤は、ゾル-ゲル法(金属化合物の溶液を出発原料として、加水分解と重縮合反応によってセラミックスを合成する技術)を用いていますので、低温(80~200℃)の熱処理によって、高硬度で、耐熱性・密着性・絶縁性に優れる皮膜を形成することができます。アルミニウム(材質A1085)に施工した場合、塩水噴霧試験にて1000時間を経過してもさびが生じません。また、透明塗膜が得られますので、下地のメタリックな外観をそのまま維持することができます。

高耐食性の有色コーティング剤はありますか?

シリカ系コーティング剤に黒色顔料を添加することで、隠蔽性と耐候性に優れた皮膜を形成することができます。生成した塗膜は塩水噴霧試験において、1000時間経過してもさびが生じません(材質がA1085の場合)。黒色には光沢・つや消しタイプを取り揃えております。その他の色にも対応できますので、お気軽にお問い合わせください。

絶縁性・耐食性の向上目的で金属粉末にコーティングはできますか?

金属などの粉末に対して、液相反応にてシリカ系の高絶縁・高耐食のコーティングを行うことができます。膜厚は数十から数百ナノメートルの範囲で制御可能です。耐食性・絶縁性に関するデータをご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

クロム化合物を含まない無機顔料はありますか?

高い黒色度と耐熱性を兼ね備えたクロムフリーの黒色無機顔料を販売しており、自動車用ガラスエナメル、家電製品用パネル、オーバーコートペーストへの利用に適しています。さらに、クロム化合物とコバルト化合物の両方を含まない黒色無機顔料もございます。詳細はお問い合わせください。

ガラス製品はどのような性状で供給できますか?

ガラス粉末だけでなく、ガラス粉末と有機バインダーを混合したスクリーン印刷用インクや、ガラス粉末と水を混合したスラリーの状態でも供給いたします。溶融加工、粉砕加工、ペースト化まで、量産を支援するあらゆる受託加工サービスに対応いたします。

他社の製品を使用していたが生産中止になりました。類似製品の供給は可能でしょうか?

まずはご使用されていたガラス材料の成分、要求特性、自社での作業条件をお聞かせください。その後、当社から推奨する製品をご紹介いたします。お求めの製品が見つからない場合には、別途お打合せによりカスタマイズも可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

少量のサンプルを試作もしくは購入することはできますか?

試作品・小ロット品に多数の対応実績がございます。カバーコート、焼結助剤、封着、グレーズ用など、要求される熱特性、電気特性、耐薬品性などに応じて、ガラスの設計、加工、量産までトータルプロデュースいたします。石英・窒化アルミニウムなどの低膨張基板や、5G向けの高機能ガラスの開発も進めておりますので、お気軽にお問い合わせください。

食品部門FOOD INGREDIENTS

食品添加物は安全ですか?

日本では、内閣府に設置されている食品安全委員会が食品添加物に関するリスク評価を行っています。どのくらいの量であれば人体に影響がないかを調査するために、同委員会が動物を用いて毒性試験を行い、健康に影響を及ぼさない量(無毒性量)を決定します。さらに、そのデータを人間に適用するために、無毒性量の100分の1に当たる数値を一日摂取許容量(ADI)としています。つまりADIとは、人が毎日食べ続けても健康に悪い影響が出ないとされる一日あたりの摂取量とされているので、安全性は十分に高いです。

フードロスとは何ですか?

外食、家庭などからの食べ残し、賞味期限切れ食品など食べられるのに捨てられてしまう食品のことを食品ロスといい、日本では1年に約600万トンの食品ロスが発生しています。世界では人口増加が続き、将来は食糧不足が問題になるといわれています。特に、食料自給率の低い日本(カロリーベースで約40%)では、食品ロスへの取り組みが急務です。

食品添加物を使用してフードロスを減らすことはできますか?

食品ロスを解決する手段の一つとして、当社は制菌剤、品質改良剤をご提案しています。制菌剤によって保存期間の短い食品の日持ちを延長すると、食べられる機会が増えますので、食品ロスの削減につながります。
また、品質改良剤は生産ラインでの歩留まり向上の面から食品ロス削減に貢献いたします。当社は、加工食品の製造工程において歩留まりを向上させる食品添加物製剤や食品扱い製品も各種取り揃えております。

食品添加物の役割について教えてください。

食品添加物は、全国で流通している加工食品の製造から流通過程での微生物による腐敗や食中毒を抑えるために必要とされています。また、食品の味や香り、食感、色持ちなどを向上したり、食品の生産性を改善したり、加工食品の品質向上のためにも必要とされています。具体的には、お弁当のように保存期間の短い食品の日持ちを改善し、保管時において経時的に硬くなるパンの食感の劣化を抑制するなどの役割を果たしています。

制菌剤とは何ですか?

制菌剤とは、加工食品の腐敗・変質や、食中毒の発生を防ぐために使用される食品添加物およびその製剤で、静菌剤と表記されることもあります。制菌は、微生物を完全に死滅させる滅菌や、細菌などの微生物を死滅させる殺菌とは異なり、微生物の増殖を抑制することをいいます。一般的には、保存料や日持向上剤が制菌剤として使われております。

保存料と日持向上剤の違いは何ですか?

保存料は、食品が微生物によって腐敗・変敗することを防止し、食品の保存性を向上させるための食品添加物です。一方、日持向上剤は、保存料ほどの効果はありませんが、短時間であれば、食品中の微生物の腐敗・変敗を防止できる食品添加物です。奥野製薬工業では、卵や乳加工品向けに味覚への影響を最小限に抑えた製品や、弁当・総菜向け製品、食肉・魚介類加工品向けに素材由来の特異臭を抑える製品、フライ食品向けに焦げ色がつきにくい製品など、食品の種類に応じて多数の製品を取り揃えております。

クリーンラベル対応で食品を日持させる方法はありますか?

健康志向の高まりを受けて、最近「クリーンラベル製品」(既知の分かりやすい原材料だけで作ることを望む消費者の嗜好が反映された加工食品)が増えつつあります。当社では、クリーンラベル対応製品として、酢が持つ日持ち向上効果をさらに高めた調味酢「トップNフィットVP」を開発しました。一般的な醸造酢よりも酸味や酸臭を抑制しており、さらに食材の好まれない特異臭を低減する風味改善効果もございます。詳細はお問い合わせください。

品質改良剤(品質改良材)とは何ですか?

品質改良剤(品質改良材)は、加工食品の食感や風味、さらには粘性などの物性を改善する食品添加物製剤および食品素材です。当社は、パンやケーキ、麺類などの小麦粉加工品、ハンバーグなどの畜肉加工品などの加工食品向けのたん白素材(「プロフェクト」シリーズ)を販売しております。さらに、水産練り製品向けに「ネリキング」シリーズ、粘性改善、離水防止用の増粘素材「トップルーキーガムRISE」シリーズ、カットフルーツ、根菜などには変色防止剤「フルーツ小町」シリーズと食品に応じて多数の製品を取り揃えております。

ベーキングパウダーを入れるとなぜ膨らむのですか?

一般的なベーキングパウダーには、ガスを発生させる重曹(炭酸水素ナトリウム)と、ガスの発生を促進する有機酸塩、リン酸塩、ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)などの酸性剤が配合されています。重曹と酸性剤が反応することで、例えば厚みのあるクッキーが焼きあがります。しかし、ベーキングパウダーと食品には相性があり、ベーキングパウダーの選択を誤ると、厚みのあるクッキーが焼きあがらない場合があります。そこで奥野製薬工業は、重曹と酸性剤をコーティングする特殊技術を開発し、ベーキングパウダーの性能を高めて用途の最適化を図りました。最適なベーキングパウダーをご提案し、ふっくらしたケーキやサクッとした食感のクッキー、しっとりとした和菓子などのボリュームのあり、食感の良い菓子づくりをお手伝いいたします。

アルミフリーのベーキングパウダーはありますか?

アルミニウムは、天然に広く存在する金属で、土壌、水などから吸収されたアルミニウムは、農産物や水産物に微量に含まれています。ラットを用いた実験では、ラットにアルミを大量投与した場合に、腎臓や膀胱への影響が生じることがわかり、アルミニウムを含んだ食品添加物の使用が世界的に見直されています。奥野製薬工業ではアルミフリーのベーキングパウダーとして、「トップふくらし粉」シリーズを販売しています。熱に対する反応性(速効性・持続性・遅効性)やガス必要量に応じて、多数の製品を取り揃えております。アルミフリーに加えて、リン酸塩フリーのベーキングパウダーもございますので、お気軽にお問い合わせください。