近年、スマートフォンやウェアラブル機器、自動車向け電子部品など薄型・軽量化、耐振動性が求められる分野において、折り曲げ仕様によるフレキシブル基板の採用が拡大しています。これに伴い、ニッケル/金めっき皮膜にも高屈曲性が求められるようになりました。
同時に、SDGsなどを背景に金属リサイクルへの関心が高まる中、特にニッケルにおいては回収・再利用技術が十分に確立されておらず、早急な技術開発と実践的な取り組みが課題となっています。
そこで当社は、リサイクルニッケル塩を使用した屈曲性に優れる独立回路基板用無電解ニッケルめっき液「ICPニコロンFPF(RS)」を新たに開発しました。ニッケル塩としてリチウムイオン二次電池の正極材料からリサイクルした硫酸ニッケルを使用することで、環境負荷を大幅に低減しました。
「ICPニコロンFPF(RS)」は、安定した接続信頼性と環境負荷低減の両立を実現します。
1. リサイクルニッケル塩を使用した無電解Ni-Pめっき液
2. 耐折性に優れる
3. 析出速度:10 μm/h, リン含有率:6~8 wt%
4. 置換金めっき剥離後の黒化、腐食が発生しにくい
5. ファインパターン性に優れる
6. はんだ濡れ性、はんだ接合強度に優れる
7. 緻密で均一な半光沢外観の皮膜が得られる