近年、スマートフォンやWi-Fi機器、自動運転技術の普及に伴い、電磁波利用が急速に拡大しています。これにより、信号干渉による誤作動や故障を防ぐための電磁波制御がますます重要視されています。
PPS(ポリフェニルサルファイド)は、耐熱性や耐薬品性に優れたスーパーエンプラであり、高温・高負荷環境での使用が求められる電子機器や自動車部品の素材として、広く使用されています。一方、電磁波シールドのためにはPPS上に金属薄膜を形成させる必要があります。
そこで当社は、PPSに対して電磁波シールドめっき処理が可能な新たなプロセス「トップEPプロセス」を開発しました。
PPSの特性を活かしつつ、良好なめっき外観と高いシールド効果を両立した製品開発に貢献します。
トップEPプロセスは、PPS上に金属薄膜を形成するための湿式プロセスです。一般的な工程で簡単に成膜することができます。
また、環境負荷物質であるクロム酸、過マンガン酸およびフッ化物を使用しておらず、従来の硝酸-フッ化水素酸系エッチングと比較して良好なめっき外観と高い密着性が得られます。