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半導体パッケージ基板の製造に貢献するOKUNOのプロセス

奥野製薬工業は、中央演算処理装置(Central Processing Unit; CPU)やリアルタイム画像処理用演算装置(Graphics Processing Unit; GPU)などに用いられる半導体パッケージ基板(インターポーザ、ICサブストレート)の製造用に、数多くの表面処理薬品を取り揃えています。
セミアディティブプロセスが用いられる代表的な半導体パッケージ基板の製造工程を解説しながら、工程をサポートする当社製品のラインナップを紹介します。

半導体パッケージ基板の製造に貢献するOKUNOのプロセス

  • スルーホール穴埋め

    6層板、4層板などの一般的な多層プリント配線板をコアに用います。ここでは最外層をスルーホールめっきした状態の4層板を出発材料として解説します。なお、多層プリント配線板の製造方法は、当サイトの「多層プリント配線板製造に貢献するOKUNOのプロセス」をご覧ください。
    最外層をスルーホールめっきした状態の材料を黒化処理などで表面粗化し、穴埋め法(Hole Plugging Process)と呼ばれる方法でスルーホール内に熱硬化性の穴埋めインクを充てん、穴埋めします。充てん後、乾燥し、表裏にはみ出した余分なインクを削り取った後に、完全硬化させます。
    穴埋めの替わりに電気銅めっきでスルーホールフィリングすることで、穴埋めに加えて後工程の無電解銅めっきが不要となり、さらに放熱性が向上するために、一部で実用化されています。当社ではトップルチナLTFなどをラインナップしています。

    スルーホール穴埋め

  • デスミア~無電解銅めっき製品名 OPC-1000プロセスDS, OPCプロセス, OPC H-TECプロセス

    デスミアで銅表面の樹脂の削り残りを除去しながら穴埋めインク表面を粗化し、触媒化、無電解銅めっきを施します。

    デスミア~無電解銅めっき

  • 電気銅めっき製品名 トップルチナシリーズ

    電気銅めっきします。

    電気銅めっき

  • DFRラミネート

    スクラブ研磨などで前処理し、ドライフィルムレジスト(DFR)をラミネートします。

    DFRラミネート

  • DFR露光

    マスク(フィルム, メタル, ガラス)を介してドライフィルムレジストを感光させます。

    DFR露光

  • DFR現像

    炭酸ナトリウム溶液などでドライフィルムレジストの未感光部を溶解し、次工程のパターンエッチングのレジストとします。

    DFR現像

  • エッチング

    塩化第二銅エッチング液などでエッチングし、パターンを形成します。

    エッチング

  • DFR剥離製品名 OPCパーソリーシリーズ, バブラットR-2

    アルカリ溶液で不要となったドライフィルムレジストを剥離します。剥離液は使用とともに泡立つようになりますので、消泡剤が加えられます。
    DFR剥離後、後工程の絶縁層ラミネートの密着性確保のために、エッチング法などで銅表面を粗化します。

    剥膜

  • 絶縁層ラミネート

    ビルドアップ樹脂をラミネートします。フィルム状になったビルドアップ材料が一般的で、真空ラミネータが用いられます。

    絶縁層ラミネート

  • レーザー穴明け

    レーザーを用いてビアホールを形成します。

    レーザー穴明け

  • デスミア~無電解銅めっき製品名 OPC FLETプロセスなど

    デスミアでビア底の樹脂残渣を除去すると同時に、樹脂表面を粗化します。続けて、触媒化を行い、無電解銅めっきを施します。

    デスミア~無電解銅めっき

  • DFRラミネート

    ドライフィルムレジスト(DFR)をラミネートします。

    DFRラミネート

  • DFR露光

    マスク(フィルム, メタル, ガラス)を介してドライフィルムレジストを感光させます。一般的なプリント配線板では、回路部分を露光しますが、セミアディティブプロセスでは回路と回路の間(スペース)になる部分を露光します。最近では、マスクが不要なレーザーダイレクトイメージング法の採用が増えています。

    DFR露光

  • DFR現像

    炭酸ナトリウム溶液などでドライフィルムレジストの未感光部を溶解し、次工程のパターンめっきのめっきレジストとします。

    DFR現像

  • パターンめっき製品名 トップルチナシリーズ

    電気銅めっき液で、ビア、回路になる部分だけにめっきを行います。ビアをコンフォーマルにめっきする方法とフィリングする方法がありますが、高密度配線・実装の観点から、今ではVia on Via(Stacked Via)を可能にするビアフィリングしながらパターンめっきする方法が主流です。
    そのような背景から、パターンめっき用のめっき液には、パターンの大小、疎密によるめっき膜厚のばらつきを抑える均一電着性と、優れたビアフィリング性の相反する性能の両立が求められます。

    パターンめっき

  • DFR剥離製品名 OPCパーソリーシリーズ, バブラットR-2

    アルカリ溶液で不要となったDFRを剥離します。一般的なサブトラクティブ法で作られるプリント配線板での剥離と異なり、セミアディティブ法ではDFRが回路に挟まれていることから、剥離性のよい剥離液が求められます。剥離液は使用とともに泡立つようになりますので、消泡剤が加えられます。

    剥膜

  • フラッシュ(クイック)エッチング~表面粗化~パラジウム残渣除去製品名 OPCパラデリートなど

    全体をエッチング(フラッシュエッチング、クイックエッチング)し、無電解銅めっき皮膜を除去します。続けて、絶縁特性確保のために、無電解銅めっきの触媒であるパラジウム残渣を除去することもあります。
    さらに、エッチング法などで回路表面を粗化します。

    フラッシュ(クイック)エッチング~表面粗化~パラジウム残渣除去

  • 絶縁層ラミネート

    再度、ビルドアップ樹脂をラミネートします。

    絶縁層ラミネート

  • レーザー穴明け

    再度、レーザーを用いてビアホールを形成します。

    レーザー穴明け

  • デスミア~無電解銅めっき製品名 OPC FLETプロセスなど

    再度、デスミア、触媒化を行い、無電解銅めっきを施します。

    デスミア~無電解銅めっき

  • DFRラミネート

    再度、ドライフィルムレジスト(DFR)をラミネートします。

    DFRラミネート

  • DFR露光

    再度、ドライフィルムレジストを感光させます。

    DFR露光

  • DFR現像

    炭酸ナトリウム溶液などでドライフィルムレジストの未感光部を溶解し、現像します。

    DFR現像

  • パターンめっき製品名 トップルチナシリーズ

    再度、電気銅めっき液で、ビア、回路になる部分だけにめっきを行います。

    パターンめっき

  • DFR剥離製品名 OPCパーソリーシリーズ, バブラットR-2

    再度、アルカリ溶液で不要となったDFRを剥離します。

    剥膜

  • フラッシュ(クイック)エッチング~パラジウム残渣除去製品名 OPCパラデリートなど

    再度、全体をエッチング(フラッシュエッチング、クイックエッチング)し、無電解銅めっき皮膜を除去します。続けて、絶縁特性確保、最終表面処理の無電解ニッケル-金めっきなどで回路間析出を防ぐために、無電解銅めっきの触媒であるパラジウム残渣を除去します。

    フラッシュ(クイック)エッチング~表面粗化

  • ソルダーレジスト塗布

    スクリーン印刷法や静電塗装法などを用いて、フォトソルダーレジスト(PSR; Photo Solder Resist)を塗布します。フィルムタイムのソルダーレジストもあります。フィルムタイプの場合は、真空ラミネータが用いられます。

    ソルダーレジスト塗布

  • ソルダーレジスト露光

    プリキュア(仮乾燥)後、マスクを介してフォトソルダーレジストを感光させます。

    ソルダーレジスト露光

  • ソルダーレジスト現像

    アルカリ溶液で未感光部である部品が実装される部分を溶解、現像後、ポストキュア(硬化)します。

    ソルダーレジスト現像

  • 最終表面処理製品名 トップICPプロセス, サブスターSNシリーズ

    部品実装のための表面処理として、無電解ニッケル/(パラジウム)/金めっき、無電解スズめっきなどが行われます。無電解ニッケルめっきするためには、脱脂、触媒付与、触媒残渣除去(ポストディップ)といった処理液が必要です。

    技術紹介:「半導体パッケージ基板用無電解銅めっきプロセス」もあわせてご覧ください。

    最終表面処理