パワー半導体デバイスへのめっきの適応例
技術紹介:「銅接合絶縁回路基板への無電解めっきプロセス」はこちら
技術紹介:「ウエハ上アルミニウム電極へのUBM形成 無電解めっきプロセス」はこちら
パワー半導体(パワーデバイス)は、電力の制御や変換を行う半導体の総称です。 パワー半導体は、発電、新幹線、電車、自動車だけでなく、 わたしたちが毎日使っているスマートフォン、パソコン、冷蔵庫などの家電製品に広く使われています。 従来までのパワー半導体には、安定した構造を持つSi(シリコン)が使われていましたが、 現在は耐熱性、長期信頼性にすぐれるSiC製のパワー半導体が注目を集めています。 あわせて、熱伝導率が低く、耐熱性に課題があったはんだ接合に代わり、銅や銀などの金属ナノ粒子を用いた焼結接合の研究が進んでいます。 奥野製薬工業は、絶縁回路基板の製造用に、数多くの表面処理薬品を取り揃えています。アルミ接合絶縁放熱回路基板の製造工程を解説しながら、工程をサポートする当社製品のラインナップを紹介します。
アルミニウム表面の汚れを除去し、表面に濡れ性を付与させます。
アルミニウム表面の酸化膜を除去し、少しエッチングすることで無電解ニッケルめっきとの密着性を向上させます。
アルミニウム合金中に添加された元素(銅、亜鉛、ケイ素)などの不溶解物(スマット)を除去します。
アルミニウム表面に緻密な亜鉛置換膜を形成します。
硝酸などの溶液に浸漬することで、第1ジンケートによる亜鉛置換膜を溶解します。
表面形状に追随した均一な酸化皮膜を形成させ、第2ジンケートでのより緻密な亜鉛置換形成を助けます。
第1ジンケートよりさらに緻密な亜鉛置換膜を、アルミニウム表面に形成します。
ニッケル塩、還元剤、キレート剤を含む無電解ニッケルめっきに浸漬することで、ニッケルが亜鉛と置換反応を起こして析出し、自己触媒反応でめっきが進行、緻密なニッケル皮膜を形成します。
耐熱性、バリア特性に優れたパラジウム皮膜を得ます。
はんだ濡れ性、はんだ接合性、金ワイヤボンディング性に優れた金めっきを得ます。
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